非薬物療法にはどんなものがあるか?
睡眠衛生教育
よい睡眠習慣を身につける。
眠れない原因が寝酒や寝る前のたばこなど、間違った睡眠習慣や眠る場所としてふさわしくない寝室の環境だとしたら?
睡眠の正しい知識を学び、適切な睡眠習慣を身につけるよう、医師から睡眠衛生の指導を受けます。
高照度光療法
高照度光(2500ルクス?)を一定時間照射し、睡眠時間帯を望ましい時間帯に矯正するものです。
高照度光は生体リズムの周期をずらす作用があるので、睡眠の時間帯がずれている不眠症の方への対応に用いられます。専門の医療機関などで実施されています。
食事について
就寝時間が近づいたら体温を上げないように気をつけるのが安眠の基本原則です。
つまり、胃の中に滞留しやすい食べ物は、睡眠をさまたげやすい食べ物ということです
- 果物:1時間~1時間半
- 野菜:2時間~2時間半
- 麺類:2時間半
- お米やパン:2時間半~3時間
- 焼き魚:3時間
- 揚げ物:4時間
- ステーキ:4時間
少なくとも就寝時刻の2時間前(できれば3時間前)には食事を終わらせておくのが無難です。
辛いものや温かいものを夕食に食べると体温を上げる作用が強いので、その日はぐっすり眠れるようになるという話があります。
◎良い食物(トリプトファンを多く含む食物)
動物性タンパク質(肉類、魚介類)、炭水化物(米、パン)、ナッツ類、牛乳や豆乳が良いです。
カフェインは控えるべきです(6か月以上、できれば1年)。
お酒は少量なら良いが、大量に飲むことは控えるべきです。※交感神経が活発になりすぎるため
セルフケア
夜の過ごし方
① ゆっくりお風呂につかり、副交感神経(眠る神経)のスイッチをいれる
② 寝る1時間前はパソコン、テレビ禁止
③ ゆっくりとしたリズムで深めの呼吸をおなかでする。
呼吸だけ意識して呼吸を数えること100回くらいで眠たくなってくる。
④ 寝る時刻にこだわり過ぎない
「眠らなくては」という意気込みでかえって頭がさえてしまい、寝つきを悪くすることがあります。無理をせず、眠くなってから床に入るようにしましょう
⑤ 寝る前には、刺激物を避けましょう
夕食以降のカフェイン飲料(コーヒー、紅茶、緑茶など)の摂取、寝る1時間前の喫煙は控えましょう。
夜の明るすぎる照明やテレビの光は、眠りの妨げになるので避けましょう。
⑥ 睡眠薬の代わりの寝酒は避けましょう
寝酒は中途覚醒を増やすことが知られています。
寝る前のアルコールの摂取で一時的に寝つきはよくなっても、夜中に目を覚ましやすくなったり、眠りが浅い状態になったりします。
また、寝酒が続くと体がアルコールに慣れ、量を増やさないと眠れなくなり、依存症に陥ってしまう危険性もあるので注意しましょう。
⑦ 8時間睡眠にこだわらなくても大丈夫
必要な睡眠時間は人によって違います。短くても、日中の眠気で困らなければ大丈夫です。
一般に、高齢になるほど必要な睡眠時間は短くなるといわれています。
朝の過ごし方
① 毎朝、同じ時刻に起床しましょう
毎日の決まった時間に起床することで、体に一定の睡眠と覚醒のリズムが身につき、自然に早寝早起きへの習慣へとつながります。
忙しい翌週に備えて、前もって休日に寝だめをしていつもと違う時間に起床すると、目を開けて光を浴びるタイミングがずれます。
その場合、眠気が出てくる時間帯が不安定になってしまいます。
寝つきをよくするためには、平日・休日にかかわらず毎朝起床時刻を合わせることが大切です。
② 朝起きたら、太陽の光を浴びましょう
目が覚めたらカーテンを開けて朝日を浴び、体内時計のスイッチをオンにしましょう。
目から光の情報が入り体内時計がリセットされると、その14~16時間後に眠気が出てきます。
③ 規則正しい3度の食事と、規則的な運動を
朝食は心と体の目覚めに重要です。なるべく同じ時刻に朝食をとることを心がけましょう。
また、夜食をとる場合は、ごく軽めにしましょう。空腹で眠れないときには、消化の良いものを少しだけとるようにしましょう。
運動の習慣は夜の熟睡を促します。
軽く汗ばむ程度の適度な運動を定期的に行うよう心がけましょう。
どんな運動が良いか?
軽いジョギング、散歩、太極拳など軽く汗をかくぐらいの有酸素運動がオススメ。
お風呂上りなどにストレッチをして血流をよくし、リラックスさせると良いです。
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